入試問題の空所補充の問題が苦手なんです。
解き方やコツが知りたいです。
空所補充の問題は、だいたい3つにパターン化できますよ。
空所補充問題の3大パターン
① 知識を問う問題 (単語・語法・熟語)
② 英文の型を問う問題 (文法・構文・英文解釈)
③ 文脈を問う問題 (トピック・ロジック)
実際の大学入試の問題にチャレンジしてみましょう。
語彙力に自信がない場合は、下記にある「今回のボキャビル」で先に単語を確認してからチャレンジしてくださいね。
問題(2020 立教大学 全学部)
次の空所(1)を補うのにもっとも適当なものを,イ~ニから1つ選びなさい。
Although history does not exactly record the origin of the chocolate chip cookie, we can be certain that there was no such thing prior to 1847. Before that time, chocolate existed only as a liquid or a powder, ( 1 ) as a solid.
(1) イ.less ロ.more ハ.not ニ.rather
選択肢も確認してみましょう。
イ.less(~より少ない) ロ.more(~より多い)
ハ.not(ではない) ニ.rather(むしろ~)
答えは…
ハ.not です!
では、解き方を考えてみましょう。
この問題は①知識 ②英文の型 ③文脈 を組み合わせた問題です。
特に重要なのが、②英文の型(文法)③文脈(ロジック)です。
まずは、③文脈(ロジック)の視点に気づきましたか?
文の論理展開は3つあります。これを3大ロジックと言います。
論理展開(3大ロジックについて)
① A = B (イコール)
② A ⇔ B (対比・対立)
③ A ⇒ B (因果)
解法
この問題の空所(1)の前後を見てみると、
chocolate existed only as a liquid or a powder, ( 1 ) as a solid.
赤字の部分は日本語だと「液体もしくは粉として、(1)固体として」になっています。
ポイント1 【読解・解法】対比関係を見抜く
A ⇔ B
a liquid or a powder(液体,または粉)⇔ a solid(固体)
空所(1)の前後の名詞が「液体・粉 ⇔ 個体」の対比の関係になっていますね。したがって、空所(1)は対比になる語を選ばなくてはなりません。
さらに、②英文の型(文法)の知識が必要になります。
最大のポイントは、空所(1)の前に「,(カンマ)」があることです。
この「型」から以下の知識があると問題が解決します。
ポイント2 【文法】not A but B の書き換え
not A but B 「AではなくB」(A ⇔ B)
↓
B, not A
not A but B の対比表現が、このように書き換えられること覚えておきましょう。
なるほど!対比関係と書き換え表現に気づければ解ける問題なんですね。
どこに着目すればいいのか考え方をマスターしてくださいね。
今回のボキャビル
although S V ~ ~だけれども
history 歴史
exactly 正確に
record 記録する
origin 起源
chocolate chip cookie チョコチップクッキー
certain 確信している
prior to ~ ~前に
exist 存在する
liquid 液体
powder 粉
solid 個体
記号について
S → 主語 V → 動詞
和訳例
歴史はチョコレートチップクッキーの起源を正確に記録していませんが、1847 年以前はそのようなものは存在しなかったことは確かです。それ以前は、チョコレートは液体または粉末としてのみ存在し、固体としては存在しませんでした。