前回に続けて空所補充問題にチャレンジしてみましょう。
頑張ります。。
語彙力に自信がない場合は、下記にある「今回のボキャビル」で先に単語を確認してからチャレンジしてくださいね。
次の空所(3)を補うのにもっとも適当なものを,イ~ニから1つ選びなさい。
That year, C. J. Van Houten discovered the cocoa bean’s creamy butter while attempting to produce a chocolate powder that would easily mix with milk or water. And in 1847, the British firm of Fry and Sons produced the world’s first solid eating chocolate. Chocolate chips became a reality, the cookie a ( 3 ).
(3) イ.chance ロ.fiction ハ.mystery ニ.possibility
イ.chance(機会・偶然) ロ.fiction(小説) ハ.mystery(神秘・謎) ニ.possibility(可能性・実現性)
答えは…
possibility です!
ではさっそく解法からいきましょう。
解法
ポイント1 【文法】同形反復・省略のルール
今回の問題を解くために、最初に英語の「省略」について大事なルールを学びたいと思います。英語には以下のようなルールがあります。
同形反復 ➡ 共通部分(繰り返し)は省略可
同形反復って何ですか?
同じような形が連続することですよ。
そして、その時繰り返される部分は省略をすることが可能なんです。
例文で確認してみましょう。
★省略の例文
①I was listening to him, but Tom wasn’t (listening to him).
(私は彼の言うことを聞いていたが、トムは聞いていなかった)
②I like dogs and my sister (likes) cats.
(私は犬が好きで、姉は猫が好き)
赤字の部分の語句が既に前に出ているので、同じ形が続く後半の英文では共通部分(繰り返し)の省略が可能になります。
さてここで(3)の文を見てると、
Chocolate chips became a reality, the cookie a ( 3 ).
となっています。
前の文が、Chocolate chips(S) became(V) a reality(C)と英文が完結します。そして、すぐ直後の英文はthe cookie(S) a ( 3 ).となっていて、主語のthe cookieのすぐ直後にまた名詞がきます。これでは英文が成立しないことから、反復同形による「省略」だと気づくことができます。
Chocolate chips(S) became(V) a reality(C),
the cookie(S) (became) a ( 3 )(C).
SVC(第2文型)の反復 ➡ 同形反復でbecame(V)が省略
記号について
S → 主語 V → 動詞 O → 目的語 C → 補語
名詞の役割
S(主語)・目的語(O)・補語(C)・前置詞の目的語(前置詞+O)
ポイント2 【読解・解法】同形反復の基本ロジック
さて、ここで問題を解く上で大事な着眼点があります。
英文で前後が同形反復になっている時、多くの場合ロジックは以下にようになります。
同形反復 ➡ A = B (イコール)の合図
同形反復 ➡ 内容もほぼ同じになることが多い。
従って、以下のように考えることができるのです。
A Chocolate chips(S) became(V) a reality(C),
=
B the cookie(S) (became) a ( 3 )(C).
a realiy = a (3)
の関係が成立する!
ここで改めて選択肢を見てください。
イ.chance(機会・偶然) ロ.fiction(小説)
ハ.mystery(神秘・謎) ニ.possibility(可能性・実現性)
a realityは「現実」の意味ですから、選択肢の中でこの意味に近いのは、
ニ.possibility(可能性・実現性)になります。
問題パターン識別法
最後に前回学んだ「問題パターン識別法」を思い出してください。
この問題はどのパターンでしょうか?
選択肢に注目!
① 前置詞・副詞・単語の選択肢 → 知識問題
② 同意語(特に動詞)の変化形の選択肢
同機能の品詞の選択肢 → 英文の型問題
③ 異義語の選択肢
ディスコースマーカーの選択肢 → 文脈問題
選択肢が様々な意味の単語が羅列されてますね。
ということは、「異義語の選択肢」だから文脈問題ですか?
そうです!
同形反復の「省略」があることから、A = B (イコール)のロジックがあることに気づくことが最大のポイントです。
よく分かりました!
今回のボキャビル
discover 発見する
creamy クリーミーな
attempt to V ~ ~しようと試みる
produce 生産する
chocolate powder チョコレートパウダー
easily 簡単に
mix with ~ ~と混ぜる
British イギリス人
firm 固い
solid 個体
reality 現実
記号について
S → 主語 V → 動詞
和訳例
その年、C. J. Van Houten は、ミルクや水と簡単に混ざるチョコレートパウダーを作ろうとしていたときに、カカオ豆のクリーミーなバターを発見しました。 そして1847年、イギリスのフライ・アンド・サンズ社が世界初の固形食用チョコレートを製造しました。 チョコチップは現実のものとなり、クッキーは可能となりました。